村長からの措置は?ジョンはどうなる?

村長からの措置は?ジョンはどうなる?

またまた前回の続きでぇーっす♪

「ここがお前の部屋だ」

村長の部下が部屋の前に立ち止まると ドアを開け ジョンに中に入るよう誘導する
ジョンは不安を抱えながらゆっくりと 一室に入り中を見渡した
中はこぢんまりとした簡素な部屋だった

木製のベッドと小さな木のテーブルに 木こりが伐った木をそのままこの部屋に持ってきたんじゃないかと思う 丸太を立てた椅子が二つある

それだけだった
他に部屋はなく クローゼットや棚もなければ 窓も一つもない ただ寝ることだけを目的としたような 何もない部屋だった

しかしジョンは牢屋と聞いていたので幾分ほっとした
備えられてるのは牢屋とほぼ変わらないのだろうが 牢屋と部屋では精神的な負担が全然違うと思ったからだ

「ではもうじき村長がお見えになる。お前に話があるそうだ。粗相のないよう気を付けろ」

ジョンの返事を確認することなく 部下と思われる男は言うだけ言ってさっさと部屋から出ていった
こちら側のドアに鍵穴はなく 向こう側から鍵をかける音があり ガチャっと音がすると沈黙が生まれた

ジョンはベッドに腰掛け溜め息をつく

これから一体どうなってしまうのか全く分からなかった

先程マチネの話とジルの話を聞いたわけだが お互いの話しで分かるのはマチネと村長が対立しているということだった

マチネは村長側が国王の子孫を手にかけようとしており ウエディングハントでも根回しして邪魔することにより 子孫を繁栄させないようにしていると主張していた
その理由は再び国をつくる計画を企てており その際本来あった国の王族の血があると好ましくないからだと言う

一方で村長は先代の愚かな行為を恥じており その責任を取るべく村を守ってきたという
そしてまた新たな国作りを考えているが マチネ率いる旧国派はそれを許さない
旧国派の狙いは国王の血を持つ者達を囲い 自分たちの仲間と結婚させ 本来あった国をもう一度再建しようということだ

そしてどうやらジョン・バリウムは国王の子孫であるようで ジョン・アレクサンダーが本当の名であるようだ

ジョンとしては国王の子孫と言われてもピンとこなかったし 今回このような状況になっているので嬉しくなかった

そんな双方の話を何度も反芻させ考えていると 力強いノックが聞こえた
ジョンの返事を待たずに勝手にドアが開け放たれる
入ってきたのは村長とその護衛と思われる二人の男だった

「失礼する。君がジョン・バリウムか」
「はい。そうです」
「君と話したいことがある。一緒に来てもらう」

そう言うと護衛の男がジョンの腕を取り 抵抗がないようしっかり掴むと二人三脚のように歩き始める

ジョンは俯きながら歩かされ 一室に通された

そこは先程の部屋とうって変わって豪奢な家具がならんだ立派な空間になっていた
右手には村長の先代達の肖像画が飾られ その反対側の壁には隣の村の村長の肖像画が飾られている
奥には立派な書斎があり その手前には高級感溢れるソファーが手前と奥に配置され その間には低いテーブルがある
テーブルの上には質の高そうなクロスが敷かれており その真ん中辺りに色とりどりのフルーツが入った皿が置かれている

村長は奥のソファーに座り ジョンに手前のソファーに座るよう 手で指示した
しかしジョンが戸惑っていると 腕をしっかり掴んでいる護衛が強引に引っ張りソファーに座らせた

「いやいや手荒い真似をしてすまないね。なにぶん君は村の大事なイベントで騒動を起こしてくれたからね」

村長はまったくすまないと思っていない毅然とした態度で話す そこには微かに怒りが含まれているように感じる

「いえ、この度は村の繁栄に欠かすことのできない大切なイベントで、騒動を起こしてしまい申し訳ありませんでした」

緊張した面持ちでジョンは深く頭を下げた
村長はその姿を注意深く見つめる

「まぁ、調書によると君だけの問題でもないようだからね。しかし、何故こんな騒動になったんだい?」

憂いの表情で村長が努めて優しく訪ねる
そこに違和感を感じながらもジョンはなるべくミリガンに非がないように 言葉を選びながら説明した

村長はじっとジョンの顔を見つめながら話を聞いていたが ジョンの話が終わると軽く目を閉じ思案していた

「なるほど。事情は分かった。君の話を聞くに、どうやら君とその友達はそこまで大きな罪はないだろう」

「えっ?ということは・・・」

「しかしだ、騒動を起こしたことには変わりはない。君も分かっていると思うが、この催しはこの村だけでなく隣の村も絡んでいる。そして隣村の村長もこのイベントを大切なものとして考えているわけだが、ここで君達がお咎めなしだと分かったら向こう側はどう思うだろう。納得いかないと思わないかな?」

「そ、それは・・確かにそうかもしれません」

「私はね隣の村とは友好な関係を保ちたいのだよ。かつては対立していた国だったが、お互い小さな村に成り果てた時に再建を誓い合ったと聞いている。だから隣村を安心させる為にも今回の件は反省を含めて罪を受け入れなければならないと思っている。これはね、君達の為でもあるんだよ」

「仰る通りかもしれません。確かに軽率な行動だと思いますし、協力関係を築いている隣村の信用をなくすことはあってはならないと考えるのが正しいです。わかりました。僕はちゃんと罪を受け入れます!」

村長の考えに対して正論だと判断したジョンはきっぱりと言いきった
そんなジョンの態度に微笑む村長は目を細めて答える

「君はちゃんと村の事を考える素晴らしい民だ。なあに、表向きは君を暫くイベントに出さないというだけで、私も大事な村の人間をいち早く結婚させてやりたいと考えている。だから特別な措置を用意するから安心したまえ」

「あ、ありがとうございます!その措置とは一体何でしょうか?」

「フフフ、君は暫くの間先程の部屋で謹慎してもらう。しかし、君もまだまだ男盛りだ。だから特別に私達が用意する女性数名とこの敷地内で会わせてやろう。いいか?こんなこと滅多にしないからな?」

ジョンは嬉しくて飛び上がりそうになった
これは神様のご加護だろうか?それとも夢ではないか?
そう思って自分の頬をつまんで確認する
もちろん夢ではない

「あ、あ、ありがとうございます!!村長のお心の深さに感動しています!」

勢いよく頭を下げるジョンに 微笑む村長は軽く頷いた

そうしてお礼を言い 気分良くしたジョンは部屋に戻ると ベッドに寝っころがった
その際に枕の下にカサッと音がしたので 不思議に思い枕をどけると 手紙がある

誰からだろう?

首を傾げながら読もうとした時にドアの鍵が開く音がして声がかかる

「おい、飯だ。入るぞ」

瞬間ジョンはポケットに手紙をしまいこんだ

入ってきた男はジョンを見やると 食べ物をテーブルに運ぶ
すると周りを確認して小さな声でジョンに言う

「私はマチネさんの仲間です。聞いてください。村長が用意してくる女性を選んではいけません。これは罠です。いいですか?くれぐれも引っ掛からないでくださいね」

そう早口で捲し立てて足早に去っていった

またジョンは混乱した

そして一体誰からの手紙なのか

続く

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